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岡重利先生の貫入青瓷のワインクーラー

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先日、お客様から最近冷酒をよく呑むのだけれど、
冷酒の4号瓶が入る鉢で氷も入れて冷やせるような
楕円形のものは無いですか?と聞かれました。

当店には結構、楕円鉢はあるので
これはどうですか、こちらは?とお聞きしても
なかなか大きさや深さが合うものがありません。
お客様は探しておいてくれと言って帰られました。

しばらくして、青瓷作家の岡重利さんの工房へ行ったら、
お客様のおっしゃるそのままの形です。

先生にこれは何かと聞くと、
ワインクーラーだといいました。
冷酒の4号瓶もワインの瓶も大体同じぐらいの大きさです。
早速仕入れて来ました。

その時、岡重利さんは青瓷作家ですが、青磁ではないのですか?
と聞くと
青瓷は中国の宋の頃に出来上がったのですが、
その頃は、陶器で土にガラス質が乗ったようなもので
これを瓷と呼んでいたのです。

この後、原料も土から石の粉に変わり
温度も高くなり今、日本で云われる磁器が出来上がるのですが、
宋の青瓷の頃から陶器も磁器も区別はしていなかったのです。
だから青瓷の瓷には広い意味で陶磁器という意味で
現在中国でも使われています。

日本は「瓷」という字が当用漢字に無かったためか
当て字として「磁」の字をあてたのだとのことでした。
そしてヨーロッパに陶磁器が出来て、
陶器と磁器を区別したのだといわれています。

岡重利先生の貫入(ひび割れ)の入った青瓷は
何千年もの歴史がありとても奥深く、きれいだと思いました。

金沢市片町1-3-22 九谷焼諸江屋 http://www.moroeya.com

by moroeya | 2008-05-24 16:22  

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