九谷焼美術館友の会会報「ふかむらさき」
2008年 05月 12日
加賀の九谷焼美術館に行った時、
置いてあった冊子を頂きました
九谷焼美術館友の会会報「ふかむらさき」です。
第18号は「九谷焼美術館建設の裏話」
という特集です。
設計責任者の富田玲子さんが書かれた本
「小さな建築」から九谷美術館の
建築の裏話をかいつまんで書いてあります。
それによると、富田さんが最初に設計を依頼されたのは
美術館ではなくてその前庭といおうか
古九谷の杜親水公園と言われている場所でした。
普通とは逆で美術館を建ててから
前庭を考えるのではなく、
前庭を造ってから美術館を考えるということが
とても良いと思って設計することになったと書いてあります。
大聖寺の街を歩いていると美術館の建てられた場所は
「山の下寺院群」という地区にあり、
大小さまざまな水路が街を流れています。
大聖寺の人たちが大切に継承してきた景観を受け継ぐために
公園に水路を張り巡らせて遊水地の水を
循環させることにしたそうです。
美術館の上に設けてある茶房「古九谷」を含めて
いつもこの場所は落ち着くなとと思っていましたが、
前庭と美術館が一体となるような設計のもと
作られていたのだとわかり
改めてすばらしいと感心しました。
金沢市片町1-3-22 九谷焼諸江屋 http://www.moroeya.com
by moroeya | 2008-05-12 16:21